年寄りの冷や水(としよりのひやみず)という言葉は

あまり聞き馴染みのない言葉ですね。



なんとなく「冷たい水」というのは体に堪えるので

年寄りに対しての冷水となると余計に堪えるというイメージがありそうです。



というところから、年寄りというだけでいたわっていていかなければいけない体なのに

さらに冷や水という追い打ちをかける、泣きっ面に蜂

のような意味になってきそうですが。

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『年寄りの冷や水』の意味


『年寄りの冷や水』(としよりのひやみず)の意味は

冷たい生水は年寄りには毒だということから
老人が年齢不相応に危険なことや無茶なことをするのを、いさめたりひやかしたり
あるいは自分で謙遜したりして言う言葉


といった意味のようです。



『いさめる』は
目上の人に不正や欠点を改めるよう忠告する
『冷やかす』は
相手が恥ずかしがったり当惑したりするような冗談を言う

といった意味になります。



それほど悪い意味というわけではなく

自分自身に対して年寄りだということを謙遜したりする

意味にも使われる言葉のようですね。



『泣きっ面に蜂』の意味、
困っている状況や悲惨な状況においてさらに困り事や不幸・災難が舞い込んでくること

とはやや意味が違うようですが、

老人が危険なこと、無茶なことをする

という意味では遠からず似ているところもあるかもしれません。



私は老人だからと無理なことはしない謙遜する、というのは

自分自身の体を気遣っている

という意味でもありそうですね。

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『年寄りの冷や水』の使い方、例文


例文としては
「そろそろ働かせるのは年寄りの冷や水だから引退させてあげたい」
のような
「老人に無理をさせる」
の代わりのような使い方が良さそうです。

『年寄りの冷や水』の語源、由来


『年寄りの冷や水』の由来、語源は

日本、江戸時代からきた言葉のようです。



「冷や水」は冷たい水なのですが、

当時の江戸時代、隅田川の水からきたようです。



この水は冷たい水だと評判だったようで

真ん中からすくった水は夏でも

小さな氷の欠片が浮くほどだと言われていたようで。



冷蔵庫もなかった当時の時代にとって氷まである水は

他と比べられないくらい冷たく感じたと思うので

それを老人に浴びせるのは確かにびっくりさせて余計に毒に感じたかもしれません。



それに、今でいう東京の隅田川の水なので清潔でもなく

そのまま飲むとなると老人は余計にお腹が壊しやすい

という意味も込められていそうです。

『年寄りの冷や水』の対義語、反対語


『年寄りの冷や水』の対義語、反対の意味となると

鬼に金棒のような自身を有利にさせる、パワーアップさせる

のような意味にももしかしたら考えられますが。



冷静に考えてみると

老人が無茶なことをする、
それをからかったり忠告したり、謙遜したりする時に使う言葉

という意味を持つ言葉なので

その反対の意味となると

若者が楽なことをする、
それを妬んだり邪魔したり、自慢したりする時に使う言葉

となりそうですが。



だいぶ反対の意味のイメージが違ってきますが

場合によっては『年寄りの冷や水』の対義語の意味に近いのかもしれません。



後は、あえていうならやはり

相手が喜ぶことをする、元気になる

のような意味も近いかもしれないので、そうなると

敵に塩を送る
敵が苦しんでいる時に,かえってその苦境を救う

という言葉が
『年寄りの冷や水』の対義語、反対語として意味が近そうですが。



後は、年寄りに無理させて、のような意味が強い言葉だと思うので

若いからもっと働け、動け、無理をしろ、苦労しろ

若い時の苦労は買ってでもせよ』の意味
若い頃の苦労は自分を鍛え、必ず成長に繋がる。
苦労を経験せず楽に立ちまわれば、将来自分のためにはならない

という言葉も対義語、反対の意味として近いのかもしれません。

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『年寄りの冷や水』の類義語

老境
老年
老いらく
老残
耄碌
老化
年波

『老い』の慣用句

老いの一徹
老いの繰り言
老いを養う
愚に返る
春秋高し
鶴は千年亀は万年
年は争えない
年寄りの冷や水
日暮れて道遠し
焼きが回る

『老い』のことわざ

老いたる馬は路を忘れず
老いては子に従え
老いては益益壮なるべし
麒麟も老いぬれば駑馬に劣る
昔の剣今の菜刀
老驥千里を思う

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